中国語語彙のインプット・アウトプット演習 ― 読む、聞く、言う、書くを一語でつなぐ

HSK Study Notes Editorial Team ·

単語を増やしても、読むための語、聞くための語、話すための語が別々のままでは使える範囲が広がりません。この章では一語を四つの入口から扱い、同じ記憶を読む・聞く・話す・書くへ移します。目的は難しい作文ではなく、知っている語を必要なときに取り出すことです。

読む:未知語を全部調べない

短い文を読んでいて知らない語が出たとき、最初に辞書を開くと文の流れが切れます。次の順で扱います。

  1. 文の主語と動詞を探す。
  2. 知っている語だけで、大まかな場面を言う。
  3. 繰り返す語、または意味を止める語だけを一つ選ぶ。
  4. 辞書で音と代表的なかたまりを確認する。
  5. 元の文か自分の文を一つ残す。

たとえば「我想换一个房间。」で (huàn) が未知でも、我想 と 一个房间 から「部屋について希望を言っている」と分かります。換を調べたら「替える」だけで終えず、换一个房间 を保存します。翌日は「部屋を替えたい」から 我想换一个房间。を言います。

読んだ語保存する形読解での手がかり次の問い
换一个房间名詞の前に一个部屋を替えたい、は?
终于终于到了待った後の到着やっと着いた、は?
参加参加活动行事・集まりの語活動に参加する、は?
需要需要帮助必要な物・行動が続く助けが必要、は?

聞く:文字を見ない一回を作る

聞き取りで分からない原因は、単語を知らないことだけではありません。文字で見れば分かる語が、速い流れでは一つの音のかたまりに聞こえます。短い音声を使い、次の二回を必ず分けます。

見るものすること
一回目文字なし聞こえた語、感情、用件を一つ言う
二回目文字あり音と字形を結び、聞こえなかった部分に印を付ける

例文「我还没决定。」では、还没(hái méi) と 决定(juédìng) の境目が聞こえないことがあります。二回目に文字を見て確認したら、三回目は再び文字を隠します。聞こえなかった語を日本語訳カードへ戻すのでなく、音声→意味のカードにします。

話す:独り言を用件の練習にする

独り言は、話題を探す練習ではありません。すでに知っている骨格文の一部を替える練習です。朝、移動中、予定を決めるときに十秒だけ行います。

骨格替える場所独り言の例
我想……行動・物我想喝咖啡。
我还没……未完了の行動我还没决定。
我觉得……感想我觉得这个很方便。
我需要……必要な物我需要一点时间。
我已经……了。終えたこと我已经做完作业了。

一文が出なかったら、日本語から中国語を探す前に、知っている名詞だけで文を短くします。「明日の午後に友人と映画を見に行きたい」が出なければ、まず 我想去。だけを言い、次に 我想看电影。へ伸ばします。短くして出せた語は、次の文へ足せます。

書く:辞書を引く前の三行

書く練習では、最初から自然な長文を目指しません。毎日三行を、次の順で作ります。

今日したこと:我今天学习中文。
今の状態:我有一点儿累。
次の予定:我晚上想早点儿睡。

書いたあとに、次の三つだけを見直します。

  1. 時間は動詞の前に置けているか。
  2. 新しく使った語には、自然な相手の語があるか。
  3. 同じことを声に出して言えるか。

「正しいか分からない」一文は、辞書で全ての語を調べ直さず、まず一語だけを確認します。例えば 早点儿睡 のようなかたまりを見つけたら、そのまま残します。添削を受ける前にも、自分で音読すると、語順の不安や言えない部分が見つかります。

一語を四技能へ送る記録

週に五語だけ、次の表を埋めます。空欄は失敗ではなく、次に練習する入口です。

読んだ文聞いた音言った自分の文書いた文次の復習
预约我想预约医生。yùyuē我想预约医生。我明天想预约医生。3日後
方便这个时间方便吗?fāngbiàn下午方便。我觉得下午很方便。1週間後
解决解决问题jiějué我们来解决问题。这个办法能解决问题。明日

この表の目的は、同じ語を四回書くことではありません。どこで接続が切れているかを見ることです。読めるが聞けないなら音声を、聞けるが言えないなら場面カードを、言えるが書けないなら三行日記を使います。

総合演習

次の日本語を、最初は短く、次に一語だけ足して中国語で言ってください。

  1. まだ決めていません。
  2. 時間を変えられますか。
  3. この方法は問題を解決できます。
  4. 明日、医師を予約したいです。
  5. この時間は私にとって都合がよいです。

答えの例:我还没决定。/可以改时间吗?/这个办法能解决问题。/我明天想预约医生。/这个时间对我很方便。五文を録音し、翌日に文字を見ずに意味を言います。出なかった一語だけを、音・かたまり・自分の文と一緒に復習束へ戻してください。

まとめ

  • 読解では、未知語を一つ選び、文のかたまりで保存する。
  • 聞き取りでは、文字なし→文字あり→文字なしの順で同じ短文に触れる。
  • 発話と作文では、骨格文の一か所を替えて自分の事実にする。
  • R・L・Sだけでなく、読んだ・聞いた・言った・書いた入口を記録すると、次の練習が決まる。