場面別に覚える中国語単語 ― 生活語彙を会話へつなげる
テーマ別単語集は便利ですが、名詞を並べただけでは会話になりません。場面別に覚えるなら、「何があるか」よりそこで何をしたいかから始めます。この章では、旅行にも日常にも再会しやすい五場面を、最小の発話と一緒に扱います。
買い物:値段・量・支払い
| 言いたいこと | 中国語 | 覚えるかたまり |
|---|---|---|
| いくらですか | 多少钱? | 多少钱(duōshao qián) |
| これをください | 我想要这个。 | 想要+物 |
| 少し高いです | 有点儿贵。 | 有点儿+形容詞 |
| カードで払えますか | 可以刷卡吗? | 刷卡(shuākǎ) |
値段だけでなく、量詞も場面と一緒に覚えます。一杯の飲み物は 一杯、一枚の切符は 一张、一つの品は 一件・一个など、まず自分が買う物の組み合わせから増やします。詳しくは中国語の量詞を参照してください。
移動:場所・方向・到着
移動では、名所の名前より「今いる場所」と「次の行動」を言える方が実用的です。
请问,地铁站怎么走?
すみません、地下鉄の駅へはどう行きますか。
我在这儿下车。
ここで降ります。
我们已经到了。
私たちはもう着きました。
地铁站(dìtiězhàn)、下车(xià chē)、到了(dào le) をそれぞれ単語にせず、文の中で声に出してください。方向を聞く会話は、道案内・交通の会話でも練習できます。
食事:注文・好み・困ったとき
| 目的 | 使える形 |
|---|---|
| 注文する | 我要这个。/我想点这个。 |
| 辛くしないでほしい | 不要太辣。 |
| おすすめを聞く | 你推荐什么? |
| アレルギーを伝える | 我不能吃花生。 |
点(diǎn) は注文する、推荐(tuījiàn) は勧める、辣(là) は辛い。単語そのものに加え、不要太辣(辛すぎないように)のような否定+程度の形が一つあると、対応できる幅が広がります。
予定調整:時間を決め、変更する
予定の会話は、初級の語だけでもかなりできます。
| 状況 | 中国語 |
|---|---|
| いつ空いていますか | 你什么时候有时间? |
| 明日の午後はどうですか | 明天下午怎么样? |
| 時間を変えられますか | 可以改时间吗? |
| まだ決めていません | 我还没决定。 |
什么时候、怎么样、可以、还没决定は、他の話題にもそのまま使える高頻度の骨格です。予定を変える 改时间(gǎi shíjiān) は、コロケーションの好例でもあります。
体調:症状を短く伝える
医療の場面では、難しい病名より症状と時間を言えることが役立ちます。
我头疼。 頭が痛いです。
我发烧了。 熱があります。
我不舒服。 具合がよくありません。
我需要看医生。医者に診てもらう必要があります。
頭痛のように日本語では名詞に見えるものも、中国語では 头疼(tóuténg) のように「頭が痛む」と言えます。緊急時の表現は病院・薬局の会話と合わせて、音でも確認してください。
自分の場面に作り替える方法
各場面につき、次の三文を自分の事実で作ります。
- よくすること:我常常……。
- したいこと:我想……。
- 困ったとき:如果……,我可以……吗?
例えばカフェなら「私はよくコーヒーを飲む」「砂糖なしがほしい」「カードで払えますか」。この三文に出た語だけを一週間復習すると、リストを眺めるより早く自分の言葉になります。
まとめ
- 場面別語彙は名詞リストでなく、「そこでしたい発話」から集める。
- 各場面で三〜四個の骨格文を先に持ち、必要な単語だけ入れ替える。
- 生活に近い場面ほど再会しやすいので、最初の学習対象に向く。