中国語語彙の語の家族ラボ ― 一字を手がかりに、音・意味・かたまりを広げる

HSK Study Notes Editorial Team ·

語彙を一語ずつ孤立させると、似た語が増えるほど負担が大きくなります。中国語では、同じ字を含む二字語を「語の家族」として扱うと、意味の核と使う場面が見えます。ただし、一字の日本語訳を先に覚え込む必要はありません。すでに会った二字語を、音・かたまり・例文で結び直すことが目的です。

語の家族を作る四つの欄

新しい語に出会ったら、ノートを次の四欄に分けます。

書くこと例:决定
二字を続けて言うjuédìng
いちばん短い意味決める
家族既知の関連語を一〜二個决定时间、决定了
用件文自分が言える短文我还没决定。

「决=決める、定=定める」のような分解は、後から意味を整理するときの補助です。最初に二字の音を切り分けて覚えると、会話で一語として出にくくなります。

生活で使える家族

时・间:時間を扱う語

时间(shíjiān) は「時間」、时间方便(shíjiān fāngbiàn) は「時間の都合がよい」、改时间(gǎi shíjiān) は「時間を変える」です。同じ時間の語でも、次に来る動詞が用件を決めます。

かたまり用件最小文
选择时间時間を選ぶ你可以选择时间。
改时间予定を変更する可以改时间吗?
没时间時間がない我今天没时间。
时间方便都合を確かめる这个时间方便吗?

「時間」を見たら四つ全部を言う必要はありません。来週の予定変更が必要なら改时间だけを復習束へ入れます。語の家族は、関連語を一度に暗記する表ではなく、次に必要な語を選ぶ地図です。

认・识:情報と人を分ける

认识(rènshi) は人と面識があること、知识(zhīshi) は知識、认识到(rènshidào) は気付く・認識することを表します。初級では、まず 认识 を人の文で安定させます。

我不认识他。        私は彼を知りません(面識がありません)。
你认识那个老师吗? あの先生を知っていますか。

情報を知るときは 知道(zhīdào) を使うことが多いので、我不知道地址。と対にします。似た語を一枚に詰め込まず、「人なら认识、情報なら知道」という最初の境界を文で言えるようにします。

选・择:選択を行動へつなぐ

选择(xuǎnzé) は「選ぶ・選択する」です。名詞だけを増やすより、選ぶ対象と一緒に覚えます。

かたまり自分への問い
选择时间いつがよいか選べる?
选择工作どの仕事を選ぶ?
选择一个一つ選ぶなら何?

例文:你可以选择一个。/我想选择下午。最初の文を言えたら、一个を実際の物に替えます。語彙を広げるときは、動詞を一つ増やして名詞を十個集めるより、動詞と名詞の自然な組を三つ作るほうが会話に役立ちます。

部首とパーツは「区別」にだけ使う

漢字を何十回も書くより、混同する字の違いを見つけるほうが実用的です。(qǐng)、(qīng)、(qíng)、(jīng)のように同じ青を含む字は、左の部分が意味の手がかりになります。言・水・心・目を丸で囲み、音は必ず別に確認します。

左の手がかり代表語注意
请再说一遍。音は qǐng
清水音は qīng
心情很好。音は qíng
眼睛単独で急いで使わない

パーツから意味を当てるのは入口であり、答えではありません。字を見たら、知っている二字語と例文へ戻ります。

語の家族を聞く・話す練習

同じ字を含む語は、文字だけで並べると似て見えます。次の順で音声化します。

  1. 二字語を一つ聞く。
  2. 聞こえた語の核となる意味を言う。
  3. その語のかたまりを一つ言う。
  4. 家族の別の語ではなく、同じ語で自分の文を作る。

例えば 时间 を聞いたら、先に「時間」、次に 改时间、最後に 可以改时间吗? と言います。选择が出たときに时间を思い出したとしても、同じ文に二語を無理に入れません。家族は連想の助けであり、文を複雑にする理由ではありません。

家族カードの誤答分析

誤答起きたこと作り直すカード
选择时间を聞いて改时间と言った似た場面で動詞を混同「選ぶ」→选择时间/「変える」→改时间
知道と认识を替えた情報と人の境界が弱い住所→知道/先生→认识
请と清を読み違えたパーツは見たが音が結ばれていない言+请 qǐng/水+清 qīng
决定を単独でしか言えないかたまりがない还没决定/决定时间

誤答を見つけた日に家族を増やしすぎないでください。混同した二語と、正しい最小文だけを翌日に戻します。

まとめ

  • 二字語は、音・核・家族・用件文の四欄で扱う。
  • 家族は一度に覚えるリストではなく、必要なかたまりを選ぶ地図である。
  • 部首・パーツは意味当てではなく、混同する字を区別する補助にする。
  • 誤答は、似た語を増やす合図ではなく、二語を対比する次のカードになる。